(平成21年12月25日 国民新聞)
政権交代で再び蠢きだした「女性・女系天皇」 昨秋の政権交代後直後から、「女性・女系天皇」を推進する動きが、再び活発になってきた。
平成二十一年九月十五日、宮内庁長官・羽毛田信吾氏は、「新しい政権が発足後、できるだけ早くこの問題(「皇室が安定的に続いていくかどうかという観点から問題含みの状態である」という問題)について説明する場をもちたい」と述べているが、実は、これは「女性・女系天皇」を実現させるための動きなのである。
そのことは、八木秀次氏が指摘しているとおり、宮内庁が、平成二十一年初めから、非公式に女系天皇を推進するための研究会を立ち上げ、そこに女系容認の研究者を呼んでいることからも明らかであろう(「正論」平成二十一年十一月号「余計なことはしてくれるな」参照)。
この点、京都大学教授の中西輝政氏も、平成二十一年九月十二日の講演で「既に関西辺りでは、小泉政権下で女系天皇容認のための皇室典範改定の大きな流れをつくろうとしていた人たちが、そのことを盛んに言い出しております」(「祖国と青年」平成二十一年十月号)と、強い危機感を表明している。
秋篠宮悠仁親王殿下という正統な男系男子の皇位継承者は、お健やかに、ご成長され、すでに満三歳になっていらっしゃる。
それにも拘わらず、未だに「女性・女系天皇」に固執する一部勢力が、蠢動しているというのは、驚き以外の何ものでもない。
これまで私は、建国以来の男系継承を破壊しようとする「女系天皇」という“易姓革命”には、断乎反対してきた。(講演録「永遠なる日本のために-“女系天皇”は天皇といえるのか」(四柱神社=長野県松本市、平成十八年刊・定価五百円)。
以下、あらためて私の見解を、簡潔に記しておきたい。(つづく)